エステティシャン エリカの認知症ケア『erika room』

エステティシャンエリカのカイゴスタイル

心と体を回復させるストレス解消法

認知症の症状はさまざまだと思いますが、介護する家族の方はみなさん何かしら悩みがあり、負担がかなり大きいのが現実。

 

背景もさまざまでしょう。自分の親、パートナーの親、兄弟姉妹、お一人で両親を、実家で、自分の家で、同居、近隣、長距離、遠距離、etc...

 

わたしも介護にあたりストレスが半端ないことがありました。とくに介護を始めてから最初のころは。まだまだ昔の習慣はありますから、

 

・家族の中で「嫁」という立場

・家族が仕事、入院をしている間、長時間の付き添いをすることになった

・母(姑)と私(嫁)の関係上、お互いに気を使ってしまう

・環境が変わると認知症の母は混乱しやすい

・繰り返される同じ会話

 

初めはもう本当にたくさんのことが積み重なって大きなストレスになり、大変でした。

 

今では感覚がつかめてきたことで対処できるようになったことと、認知症への興味が逆に介護を積極的なものにしてくれました。

 

「嫁」という家族だけど家族ではないような、かといって外部の人よりは近い立場を利用して介護にあたっています。

 

 

とはいえやはり疲れはあります。ゼロではありません。適度に気を抜いてリラックスしながら、体も心もベストな状態にキープすることを大切にしています。私がベストコンディションじゃないと母に伝わりますからね。

 

介護の合間のリラックス・復活方法 

1、とにかく寝る。脳を休ませ復活させる。

睡眠不足はいちばん疲労します。

母は夜中に5回〜トイレに行きます。そのたびに私が寝ている部屋を通りトイレへ行くのですが、部屋の電気をつけるという行為がありました。(その理由はのちにわかりました。足元灯をつけ忘れていたときに部屋の電気のボタンを押していたので足元が見えず不安だったのです。センサーで反応する足元灯をつけるようにしてからなくなりました。ごめんね、お母さん!)

 

睡眠中に何度も起きるようになり、わたしの睡眠不足は続きました。疲労がたまり、頭がぼーっとして何も考えられない日が続きました。忘れっぽくなったり、ミスも続きました。

 

これではいけない!ということで、スキマ時間を使ってとにかく寝ることにしました。ほんの10分、20分でも時間を見つけ目を閉じるのです。一瞬でも眠ることができると脳が休まり頭がスッキリします。これをくり返します。

 

人間の脳が進化したのは、外敵が少なくなって眠るようになったからとも言われています。「睡眠」は基本です。眠って脳をどんどん復活させます。

 

2、運動(ウォーキング、マラソンなど)

一定のリズムでウォーキングをします。オシャレなウェアを着ると気分も盛り上がるし、汗をかいてシャワーを浴びるとスッキリして活力も出てきてなお良いです。一定のリズムで歩くと精神が安定します。瞑想をしているときのような落ち着きが得られます。

 

3、映画を見る、小説を読む。

認知症の家族の介護は「認知症」を理解しケアの方法が求められます。いろいろな不可解な行為のたびにその対処に気をつかうので疲労します。そんなとき、介護から頭を切り離します。

 

映画を見たり小説を読むことで、自分にちがう人生を疑似体験させるのです。そうすると閉塞感から脱出できます。

 

先日は『カリフォルニア・ダウン』というカリフォルニア州マグニチュード9.6の大地震に襲われるというパニック映画を見ました。(どう見ても9.6以上じゃないのか?!)ありえないでしょこれ!と突っ込みつつギャーギャー騒ぎながら見たのですが、アメリカ映画はスケールが大きいのでストレス解消になります。

 

サスペンスは頭を使うのでストレス解消になります。なぜ?なぜ?と考えていくうちに原始的な行為が多い介護から離れ、自分らしさを取り戻し、頭がスッキリします。

 

4、応援、情報収集 

同じ認知症の家族の介護をしている方とコミュニケーションをとります。いろんなパターンがあることを知って、同じ気持ちの人がいると知ると慰められ、応援するとむくむく力が湧いてきます。これは人間の本能みたいです。

 

そこで解決策などの情報も収集します。ここでも「考える」という行為がとてもリラックスするのです。解決策を考えて行動に移し、「わたしは解決へ向かっている」と意識することで活力になります。

 

よい方法があると、夫に提案したりして家族間で共有します。みんなで介護にあたっているという仲間意識が疲労感や不安を抑えてくれます。一人でも多く関わる人を増やすとストレスも軽減されます。

 

まとめ

・疲れはためない

 ・まずは自分がベストコンディションであることが前提

・元気をおすそ分けしよう